今回のYANAGIBASHI かわらばんは、看護部の吉村が担当です。
先日、患者さんのご家族から紹介していただいた楽しい話がありましたので紹介させていただきます。
「うちのおばあちゃんにこの動画を見せてほしい」と面白川柳の動画を紹介していただきました。
高齢者向けの動画かと思い、スタッフみんなで拝見させていただいたところ、物忘れのこと、家族との関わりのことなど、「私もあるある!」と、みんなでお腹を抱えて笑いました。
中年になると、知識、経験は増えるけど、少しの物忘れ、身体の衰えなど、やはり若いころのようにはいかない、と思いながらみんな仕事をして、日常生活を過ごしているし、誰もがそうだと理解して関わっているけれど、そううまくはいかない。それを川柳にして、面白さを加え、人生いろいろあるけど、どんな苦労も面白く過ごせた方がいいなと思った動画でした。患者さんやご家族が求めているところって、病院職員の前では真面目な話をしていても、裏ではこんな本心があって、その本心に気付ける関わりをしていきたいと思いました。
そこで、こんなに面白く伝えられる川柳って何?と思い浅学の私が少し調べてみました。
俳句は、風景を詠む
川柳は、人間を詠む。
親子、夫婦、兄弟・・・、日常生活のなかで、人間の行動を巧みに五・七・五にする。美しい景色描写は俳句に任せて、川柳は、自分を含めて周囲の人や人情の機微を詠む。人間の喜怒哀楽を、感情いっぱいに五・七・五にする。
川柳誕生から約250余年、現代に受け継がれている三要素があります。
川柳は、この三つの要素を大切にしながら人々に愛され続けてきました。
この川柳の構成要素は、患者さんと関わる私たちにとって兼ね備えておかなければならないことで、教科書には載っているけど、身に着けるにはなかなか難しい要素なのだろうと感じました。
さて、川柳についてここまで書いてきましたが、川柳発祥の地が台東区蔵前、当院から徒歩13分のところにありました。
台東区の方々にとって川柳は身近なものだったんだと思いました。
「川柳発祥の地記念碑」 台東区蔵前4-37-8
<出典紹介>
患者さんのご家族が紹介してくれた動画 :
『面白川柳-6 河村 幹雄 YouTube』https://youtu.be/BARNNJDz0bY
このコラムにあたって川柳について参考、引用書籍 :
『今日から始める現代川柳入門 杉山 昌善 有楽出版社』