開催報告 地域連携セミナー『歩くを地域で支えるⅥ』(2024.07.29)

開催報告 地域連携セミナー『歩くを地域で支えるⅥ』(2024.07.29)

aruku_key3.png

「歩くを地域で支えるⅥ」を開催しました

7月29日(月)19時より、当院にて地域医療連携セミナ―『歩くを地域で支えⅥ』をZoomによるオンラインと対面のハイブリット形式で開催しました。ご視聴ならびにご参加いただきました医療機関様、ありがとうございました。

昨年度からシリーズで開催している「歩くを地域で支える」、6回目の今回は今年度最終回です。
たいとう診療所 院長 斉木三鈴先生を座長にお迎えし、脳神経内科 副部長の馬嶋貴正が「治療法のある歩行障害を呈する内科疾患」と題して講演を行いました。

歩行障害を呈する内科疾患とは?

講演では、歩行障害のフローチャートに添ってお話がありました。
痛みや麻痺、失調、パーキンソン病に似た症状やめまいがあるかを確認し、診断をしていく過程を具体的な症例をもとに解説しました。

  1. 左半身の軽度筋力低下(69歳・女性)→ 分水嶺梗塞、右内頚動脈高度狭窄、CEA施行
  2. 階段状に進行する対麻痺(74歳・男性)→ 骨転移による脊髄障害
  3. 突然のふらつきから転倒(77歳・女性)→ 延髄外側梗塞
  4. 振戦と小刻み歩行(79歳・女性)→ パーキンソン病
  5. 亜急性に進行する歩行障害(57歳・男性)→ 葉酸欠乏性ニューロパチー
  6. 全身関節痛と歩行障害(88歳・女性)→ リウマチ性多発筋痛症
  7. 亜急性四肢痺れ感とふらつき(26歳・女性)→ 多発性硬化症
  8. 突発性難聴後の自覚的な浮動感(78歳・男性)→ 非特異的めまい
  9. 間欠的な頭痛・浮動感(76歳・女性)→ 頚性めまい

地域の「歩く」を支える診療体制

講演では、歩行障害の原因や症状が多岐にわたることを説明しました。
様々な診察・検査で内科的治療の必要な方は該当専門内科で、外科的治療の必要な方は脳神経外科や整形外科と連携し、一人ひとりの症状に合わせ治療を行っていることをお話し、気になる症状の患者様がいらっしゃいましたら一度ご相談くださいと締めくくりました。

来年度のご案内

地域連携セミナー
『歩くを地域で支える2025』
  • 開催時期:2025年10月~11月
  • 開催回数:3回を予定
  • 開催場所:当院3階多目的ホール

Zoomによるハイブリット開催を予定しておりますが、来年度も会場にて
多くの医療機関様、医療従事者の皆さまのご参加をお待ちしております!