10月4日(水)19時より、総合座長に、台東区立台東病院 副管理者 総合診療科 藤原 直樹 先生をお招きして、ハイブリット形式で「地域連携セミナー」を開催しました。
ご参加ならびにご視聴いただきました地域医療機関様、ありがとうございました。
冒頭、脳卒中科 篠田副院長 挨拶の後、脳神経内科 副部長/脳卒中科 副部長 馬嶋医師より「オンデキサについて」と題してセミナーを行いました。
直接作用型第Xa阻害剤による抗凝固療法中に、生命を脅かす頭蓋内出血などの出血性合併症が発現した場合、直接作用型第Xa阻害剤に対する中和薬がないのが現状でした。
日本初となる直接作用型第Xa阻害剤の中和薬であるアンデキサネット アルファ(オンデキサ)の作用機序や概要、当院での投与方法についてお話ししました。
次に、脳神経外科 安彦医師より「脳出血患者における抗凝固中和薬と内視鏡血腫除去術 -使用経験を踏まえて-」 と題してセミナーを行いました。
DOAC内服中の脳出血患者に内視鏡血腫除去を施行し、アンデキサネットアルファ(オンデキサ)を使用して大きな術後出血なく、凝固能を是正し、安全に手術することが可能となった症例を発表しました。
また、外傷においてもアンデキサネットアルファ(オンデキサ)の使用が推奨されており、脳出血患者だけでなく外傷患者においてもさらなる症例の積み重ねが必要だと考えている、とお話ししました。
抗凝固薬、抗血小板薬を処方されている患者様が、常に携帯することで、万が一に備えることができる「抗血栓薬服用カード」をご紹介しました。
健康保険証や運転免許証などと一緒に携帯していただくとともに、ご家族や緊急時連絡先欄に記載する方に抗血栓薬を服用していることをお伝えいただくことで、万が一、外出先で倒れ、救急で運ばれた場合、服用する抗凝固薬の手がかりがあれば、早期の治療につなげられます。
地域の先生方からも、どこで配布されていますか?患者さんに渡したいです、とのお声が上がっていました。
最後に、脳神経外科 主任部長 金井医師より、頭蓋内出血などの出血性合併症は抗凝固療法中の大きな問題点ですが、出血時の対応に習熟し、地域医療機関様と連携しながら、安全な脳卒中治療を目指してまいります、とご挨拶し、セミナーを締めくくりました。
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