6月21日(水)19時より、当院にて地域医療連携セミナ―『歩くを地域で支えるⅡ』をZoomによるオンラインと対面のハイブリット形式で開催しました。ご視聴ならびにご参加いただきました医療機関様、ありがとうございました。
今回は、たいとう診療所院長の斉木三鈴先生を座長にお招きし、「高齢者の足の健康を守る~足のエイジング・疾患からケアまで~」というテーマで、当院の整形外科部長 池澤裕子が講演を行いました。
歩行は、高齢者の心身の健康の維持に重要な要素であるということから、歩行の要である足についてを様々な角度からお話をしました。
加齢とともに姿勢や歩き方はどのような要因で変化するのかを解説。足関節の安定した構造や足の特徴的なアーチ構造が私たちがロスなく歩くことを可能にしていることや、足にかかる負荷がどのくらいか計算すると、1日の歩数を5832歩と考えると生涯に歩く距離はなんと地球約4周分、その足にかかる負荷はたった1日で380トンも重さがかかっているという興味深いお話もありました。
当院の高齢者に多い足の疾患は、外反母趾・変形性足関節症・偏平足障害・ハンマー趾・糖尿病足であり、その症状や発生要因、保存療法と手術について解説。これらの疾患予防になるエクササイズや靴が足に及ぼす影響、高齢者の靴の問題についてお話しました。生涯歩ける足でいるために、どのような靴が予防や治療に適しているか、履き方や日ごろからできることのお話がありました。
今後も、地域医療機関様との連携を深め、整形外科チーム一丸となって歩くを支えていきたい、足の変形・痛み・むくみがあり、長引く痛みにお悩みの患者さまがおられましたらお気軽にご相談ください、と講演を締めくくりました。
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