昨年の3月24日に、私どもは、新型コロナウィルスの院内感染のために、新規入院と外来診療を停止しました。
不安や絶望感に駆られてその後の数十日を過ごしましたが、全国の皆様からのご支援や応援に励まされて、何とかここまで来ることができました。
1年を振り返り、この経験が私どもに何をもたらしたかを考えました。
この感染症によって多くの患者さんが亡くなられました。この事実への深い反省が、その後の私どもの行動規範や感染対策の源となりました。
6月の診療再開後、新設した緊急入院専用病棟に入院なさった患者さんのうち、これまでに20名がPCR陽性を示しました。家庭内感染で陽性になった職員もおりました。しかし、そこから院内に感染が拡がることはありませんでした。1月、入院時のPCR検査の偽陰性と思われる入院患者さんから、同室の患者さん1名への感染がありました。
診療再開後の院内感染は、この1例ということになります。院内感染を再発させないという強い思いが、職員に浸透していることを示す結果であると受け止めております。
4月の後半までには、私どももワクチン接種を受けられると思いますが、国民全体にワクチンが行き渡るにはまだまだ時間がかかりそうです。
今後も気を緩めることなく、徹底した感染予防対策を継続してまいります。
令和3年3月24日
永寿総合病院
院長 愛甲 聡
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