手術支援ロボット『ダ・ヴィンチ』導入

当院では、より質の高い医療の実現を目指し、2023年12月に台東区で初めて内視鏡手術支援ロボット『ダ・ヴィンチXi』を導入しました。

―ダ・ヴィンチとは

ダ・ヴィンチとは、アメリカで開発された最新鋭の内視鏡手術支援ロボットです。医師が3D高解像度のモニターによる鮮明な視界で、1つの腹腔鏡と４本の機器を使い遠隔操作で手術を行います。従来の腹腔鏡手術に比べ、小さな手の動きと手振れ補正で極めて精緻な手術を行うことができます。

―3つの特徴

一般的な開腹手術は切開部が広いのに対して、ダ・ヴィンチ手術は数か所の小さな切開部から手術を行うため、出血が抑えられ、術後の回復も早く、患者さんの負担が軽減されます。

ダ・ヴィンチでは、多関節の鉗子を使用することができ、通常の腹腔鏡手術に比べ手術部位に最適な方向や角度で器具を動かすことが可能です。また、人間の手より大きな可動域と手ぶれ補正機能を備えているため精緻な動作が可能です。これによって体の機能を温存させ合併症の少ない手術が期待できます。

―患者さんのメリット

ダ・ヴィンチを用いた手術では、腹腔鏡手術と同様に切開部が小さいため、出血や傷跡を最小限に抑えることが可能です。
開腹手術と比べ、腸管の一時的な運動麻痺や術後の癒着も起きにくいため、患者さんの身体への負担が少ない手術が行えます。
また、ダ・ヴィンチでは、従来の腹腔鏡手術の弱点であった鉗子動作の制限などの問題点が克服され、より精緻な手術動作が可能になりますので、術後合併症や後遺症の軽減に繋がります。

―当院での運用について

ダ・ヴィンチの安全な運用に向けて、多職種（医師・看護師・臨床工学技士等）で構成したチームを結成し、勉強会や施設見学を重ねてまいります。地域の中核病院として、治療を希望される患者さんの期待に添えるように、日々トレーニング及び教育研修を行ってまいります。

―対象症例について

泌尿器科・婦人科・消化器外科などの各分野の疾患に対し、順次対応していく予定です。対象症例につきましては、担当医までお問い合わせ下さい。