ラダーⅠトライ者研修 心電図研修
今回は7月12日に行われた、新卒看護師研修-ラダーⅠ 多重課題研修-の様子をお届けします!
多重課題とは複数の業務が同時に発生した状態のことを指し、看護師にとって多重課題は、日常茶飯事です。
今回は『実践で生かせる多重課題のシミュレーションとSBARの報告』と題し、
を目標に掲げ研修を行いました。
はじめに、良質で安全な医療の提供ができる人材が求められていることや、看護師の働く環境は、多重課題・時間切迫・作業中断といった様々な要因から計画通りに進まないことが殆どで、常に優先順位の判断を迫られること、1人の看護師が複数の患者さんを受け持ち、時間に追われることが多いうえ、点滴や検査、処置など決まった時間に終わらせなければならないことが多く焦りが生じてしまい、エラーが起きやすい状況にあることのお話がありました。
また、現場で起こりやすい課題として
などを上げ、同時に対応に迫られた時にエラーを起こさず素早く対応するには、優先順位の判断と、素早く対応できる訓練を繰り返し行うことが重要であることを学びました。
次は、事例をもとにグループワークを行いました。
グループワークでは
の3つのポイントに沿って、自分たちならどのように行動するかを話し合いました。
グループでの話し合いを終えたあとは、話し合った内容についての発表と、他のグループからの感想と気付きを発表しました。
グループによって、優先順位に違いがあったり、時間が決まっている薬剤の投与や点滴、検査など予測できる課題と、ナースコールや受け持ち患者さんの急変などの予測できない課題があることから、予測できる課題に対しては、事前準備をきちんと行うことで、予測できない課題と重なってしまった場合でも焦らず対応ができるようにするなどの意見がでました。
事例の話し合いを終えたあとは、多重課題の回避方法とI-SBAR-Cを用いた報告方法、報告しやすい環境づくりのヒントについて説明を受けました。
次は、先ほど説明を受けたI-SBAR-Cを用いた報告方法についての話し合いです。
今回使用した事例の場面は消灯後の22時頃であり、当直医の医師が担当医ではないことが殆どです。患者さんの情報を全く知らない医師に、いかに要点を絞り、重要なことを端的に報告するには、どのようにすれば良いかを話し合いました。そして、医師に報告する前にフォローの先輩看護師にどのように報告するのかについても話し合いを行いました。
話し合いの後は、実際に報告する場面を想定して発表を行い、他のグループからは感想や気付いた事を発表してもらいました。
最後に、なるべく多重課題にならないように、事前に他のスタッフと情報共有をしたり、予測してケアを行う・普段からチームでのコミュニケーションを大切にし、伝える訓練を行う・自己のアセスメント能力の向上を行い、「気付ける人」になることが大切であることを学びました。
今回の研修で学んだ事を積極的に実践し、看護師として成長できるよう精進してまいります!